ALTI芸術劇場 Vol.31

京都アルティ弦楽四重奏団 第20回記念演奏会

日時:2016年11月5日(土)

インフォメーション

京都アルティ弦楽四重奏団の結成以来、当ホールでの20回目の記念演奏会となる今回は、「モーツァルト弦楽四重奏曲18番 イ長調 K464 」と「シューベルト弦楽五重奏曲 D956 Op.163」の二つの大曲を演奏します。

極上の調べと和声が織りなすモーツァルトと、シューベルトの遺作となった心に浸みいる作品でどちらも本公演を飾るにふさわしい曲です。五重奏には日本を代表するチェリスト原田禎夫氏を特別ゲストにお迎えし、これまでにも増して質の高い室内楽となるでしょう。

11月5日、ALTIはホール全体がひとつの楽器となり、皆さまをお迎えします。

公演名 京都アルティ弦楽四重奏団 第20回記念演奏会
日時 2016年11月5日 (土) 15:00開演 (14:00開場)
会場 京都府立府民ホール アルティ
出演 豊嶋泰嗣(Vn)・矢部達哉(Vn)・川本嘉子(Va)・上村昇(Vc)

特別ゲスト:原田禎夫(Vc)

プログラム モーツァルト:弦楽四重奏曲第18番イ長調K.464 

シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調D.956 Op.163

公演当日のおもてなし 13:00 呈茶サービス(プレミアム席の方のみ)

    ※14:30までの利用となります。

14:00 開場

14:20 公演への誘い(プレトーク)

           トークゲスト:小味渕彦之(音楽評論家)

15:00 本公演

終演後 交流会(出演者も参加予定)

料金

【全席指定・税込】
一般前売:4,500円(アルティメイト優待価格:3,500円)
学生前売:3,500円(アルティメイト優待価格:2,500円)
プレミアム席前売:5,500円(アルティメイト優待価格:4,500円)
アルティメイト会員詳細へ
※当日500円UP

※( )アルティメイト会員優待価格

※プレミアム席は、音響的・視覚的に優れたお席です。日本庭園に囲まれた茶室にて呈茶サービス(お茶・お菓子)付。(府民ホールアルティのみの取り扱い)

※未就学児童の入場はご遠慮ください。

※都合により曲目が変更になる場合がございます。

チケット取扱 京都府立府民ホール  075-441-1414
京都府立文化芸術会館  075-222-1046
チケットぴあ  0570-02-9999[Pコード:302-193]
ローソンチケット  0570-000-777[Lコード:52170]
チケット発売日

アルティメイト優先発売  7月2日(土)10時より

一般発売 7月5日(火)10時より

お問合せ 京都府立府民ホール  075-441-1414
(9時~18時/第1・第3月曜日休館)
主催 京都府・創 <(公財)京都文化財団・(株)コングレ共同事業体>

【京都府舞台芸術振興・次世代体験推進事業】

助成 公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション

プロフィール

京都アルティ弦楽四重奏団

P6 アルティ弦楽四重奏団京都アルティ弦楽四重奏団は、ヴァイオリニストの豊嶋泰嗣と矢部達哉、ヴィオリストの川本嘉子とチェリストの上村昇という4人の一流のソリスト達によって1998年に京都で結成された。アルティの名前は彼らがレジデント・カルテットとして活動している京都府立府民ホール“アルティ”の名前を冠している。その活動は京都のみならず日本各地に広がっている。
このカルテットの特徴は、京都のレジデントホール府民ホール“アルティ”ではベートーヴェン弦楽四重奏曲を中心にモーツァルトやハイドン、ドヴォルジャークの弦楽四重奏曲を重要なレパートリーとしている。曲によって第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが入れ替わるのも大きな特徴で彼らの実力の高さを物語っている。
室内楽の中心的存在である弦楽四重奏を、ソリストとして活躍しながら、まとまりの良い演奏を展開していくのは至難の技だが、4人は一様に安定したテクニックを持ち、緻密さを保った中で自己を主張しており、その音楽の表情にもデリカシーとニュアンスがあふれていて、結成以来ますます成熟し、名実共に日本のトップ弦楽四重奏団の一つとなった。 2008年、第28回音楽クリティック・クラブ賞受賞。
(写真左から:上村昇、矢部達哉、川本嘉子、豊嶋泰嗣)

【第20回記念公演特別ゲスト】
原田禎夫(チェリスト)

ゲスト:原田禎夫氏N響のチェロ奏者だった父から手ほどきを受けた後、斎藤秀雄氏に師事。桐朋学園大学卒業。東京交響楽団の最年少首席チェリストを務めた後ジュリアード音楽院に入学、クラウス・アダムス、ロバート・マン、ラファエル・ヒリヤー各氏に師事し室内楽の研鑽を積んだ。東京クワルテットを結成し、ミュンヘン国際音楽コンクールなどで圧倒的な優勝を飾り世界の注目を浴びた。ミラノ・スカラ座、アムステルダム・コンセルトへボウ、ニューヨーク・カーネギーホールなど世界の一流の舞台でベートーヴェン・チクルスなどの名演を残し、録音でも数多くの賞に輝いた。
1999年に30年間在籍した東京クヮルテットを離れ、ソリストとしてはNHK交響楽団(指揮:準・メルクル)、新日本フィル(指揮:小澤征爾)、札幌交響楽団等と共演。室内楽では、ロバート・マン、アルバン・クワルテット、ジュリアード弦楽四重奏団、上海クァルテット、ジェシー・ノーマン、ピンカス・ズッカーマン、アイザック・スターンなどと共演。その他、サイトウ・キネン・オーケストラなどに定期的に出演。
現在は水戸室内管弦楽団のメンバーを務める他、2006年に結成したアミーチ・クワルテットとして、日本各地、アムステルダム・コンセルトへボウ、イタリアやドイツ各地、アメリカ・ワシントンDC等で演奏、室内楽講習会を続ける。
後進の育成に大きな情熱を注ぎ、小澤国際室内楽アカデミー奥志賀、プロジェクトQ、スイス国際ミュージックアカデミー、タングルウッド音楽祭室内楽マスタークラス、北京室内楽講習会など数々の講習会や音楽祭で若い音楽家たちを指導している。アメリカ・イェール大学音楽学部教授、ドイツ・トロッシンゲン国立音楽大学教授を経て、現在は上野学園音楽大学教授を務める。

公演レポート

ALTI芸術劇場 Vol.31

京都アルティ弦楽四重奏団 第20回記念演奏会

2016年11月5日、ALTI芸術劇場Vol.31「京都アルティ弦楽四重奏団 第20回記念演奏会」が催されました。

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公演に先立ち、当日はプレミアム席限定呈茶サービスも振舞われました。つわぶきの花で可愛らしく装ったお庭にしつらえられたお茶室では、香り高い宇治抹茶と「蜜柑餅」をいただきながらお庭やカルテットのお話に花が咲き、皆様くつろいだ様子でした。

 

プレトークには音楽評論家の小味渕彦之氏が立たれました。今回は2曲目にチェリストの原田氏をゲストに迎えた五重奏を披露しているため、四重奏と五重奏の違いを中心に解説いただきました。また弦楽五重奏では第二ヴィオラを増やして、メロディの自由度やヴァイオリンとの掛け合いの妙を魅せるものが多いのに対し、チェロを追加する今回の形態は低音の響きの豊かさが増し、曲に重厚感を与えるのだと言い、カルテットとの比較のみならずチェロが加わる魅力にも着目してほしいと呼びかけられました。

1曲目のW.A.モーツァルト「弦楽四重奏曲第18番 イ長調K.464」では、長年カルテットを組む4人の円熟味と余裕を感じられる演奏。気品あふれるのびやかな旋律に始まり、第一・第二ヴァイオリンの細やかな旋律の掛け合いは、お互いが呼吸で会話しているかのようでした。

打って変わって、ゲストを迎えて刺激を受け、カルテットの新たな歴史の始まりを予感させたのが2曲目のF.シューベルト「弦楽五重奏ハ長調D.956 Op.163」ではないでしょうか。プレトークでも「歌曲の王と呼ばれたシューベルトの持ち味である、抒情性に溢れた曲」と表現されていた通り、ドラマチックな演奏を見ることができました。2本のチェロがそれぞれ奏でる豊かな低音が加わると、不穏な緊張感と、しっかりと根を張る大樹のそばにいるような安心感という相反した感覚が交互に登場し、世界の広がりを感じさせます。またどっしりとした低音の上で、よりヴァイオリンの優しく繊細な音色が自由に踊っているようで、音楽の物語性により深みを与えており、5人の奏者の音楽への理解と表現の確かさを感じました。

 

公演後の交流会はALTIカルテットファンの方々も多く、皆さんドリンクを片手に話が尽きない様子でした。また後進の指導に力を入れるメンバーらしく、現在指導する学生たちと公演について言葉を交わしたり、久々に会う教え子の方々と懐かしそうに話す一幕も見られました。

次回、ALTI芸術劇場はVol.32 2016年11月19日「畑 儀文テノールリサイタル」です。
皆様のご来場を心よりお待ちしております

写真:河合裕子

文:鈴木茉耶

ご参加いただいた方々からのメッセージ

  • 今日という日を心待ちにしていました。予想を上回る演奏で、胸があたたかい気持ちになりました。(20代 女性)
  • アルティカルテットの皆様、毎回素晴らしい演奏をありがとうございます。曲の魅力を十二分に感じることができました。(30代 男性)
  • 結婚20年の記念で伺いました。とても素敵な日となりました。ありがとうございました。(40代 女性)
  • プレトークを聞いて、チェロを増える五重奏は初めて聴くのですが、ヴィオラが増えるのとどう響きが違うのか興味を持てた。演奏は大変聴きごたえがあり、特にモーツァルトの3楽章、シューベルトの2楽章はうっとりするような心地でした。ピチカートが素晴らしかったです。(40代 女性)
  • シューベルトの五重奏はこのメンバーでCD録音してほしい。今回の演奏会で終わらせるのはもったいない!(40代 男性)
  • モーツァルトがとっても美しかったです。チェロが増え、シューベルトが圧巻でしたっ!2曲とも素晴らしかったです。お庭もきれい!(50代 女性)
  • 色気のある、間を取った良いテンポで引き込まれました。ゲストチェロのピチカートと第一ヴァイオリンの目の合図なども見ていてとても面白かった。(50代 男性)
  • 極上の時間でした。日常の忙しい時間から違う空間へ、ウィーンの街にいるような気持ちで聴かせていただきました。室内楽のすばらしさを本当に感じました。(60代 女性)
  • 美しい響き!特にシューベルトはダイナミックかつ繊細で、素晴らしかった。(70代以上 女性)
  • プレトークは分かりやすい説明でありがたかった。本公演はシューベルトは難しい曲であるが、演奏者のすばらしい演奏でとても良かった。(70代以上 男性)

公演ページ

京都アルティ弦楽四重奏団 第20回記念演奏会

アルバム

ALTI芸術劇場vol31 京都アルティ弦楽四重奏団 第20回記念演奏会 公演日の様子

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