林田明子ソプラノリサイタル
歌の万華鏡 Vol.1 心震える瞬間(とき)
インフォメーション
京都出身、ウィーンを拠点に世界で活躍する林田明子。清澄で透明感あふれる美声は深い質感をも持ち合わせ、情感鮮やかな表現力で自由自在に歌の世界を紡ぎだします。豊かな音楽に聴き入る珠玉の時をお楽しみください。
『歌の万華鏡』は全三回のシリーズで、 日本と世界の詩と歌の魅力を存分にお贈りします。
歌は万華鏡の如く、心の奥に潜む風景や感情を変幻自在に描き出します。シリーズVol.1では、孤独、憂い、愛、憧れに心震える瞬間をさらりと端正な色調で表現します。似た情景を歌っていても、日本と西欧では心情の描き出しかたが違う一方で、なにか通ずるところもあるという点も感じて頂けると嬉しく思います。「歌の万華鏡」を通して、心震える瞬間を皆様と共有できることを願っています。
林田明子
公演名 |
心をつなぐ日本の歌、世界の歌 林田明子ソプラノリサイタル 歌の万華鏡 Vol.1 心震える瞬間(とき) |
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日時 | 2017年12月2日 (土) (15:00開演 14:30開場) |
会場 | 京都府立府民ホール アルティ |
出演 | 林田明子(ソプラノ)、船橋美穂(ピアノ) |
プログラム | ○大中 恩 淡月梨花の歌(詩:佐藤春夫)/ふるみち(詩:三木露風) ○G.フォーレ 九月の森にて Op.85-1(詩:マンデス) ほか ○別宮貞雄 歌曲集「淡彩抄」(詩:大木惇夫)より 蛍/入墨子/燈/天の川/春近き日に ほか ○信時 潔 我手の花(詩:与謝野晶子) ほか ○山田耕筰 嘆き(詩:三木露風)/樹立(詩:三木露風) ほか ○R.シュトラウス 「四つの最後の歌」より 眠りにつくとき(詩:ヘッセ) ほか ※都合により曲目等が変更になる場合がございます。 |
公演当日のおもてなし |
呈茶サービス(プレミアム席の方限定) ※13:00~14:30までの利用となります。 |
料金 |
【全席指定・税込】 ※プレミアム席は、音響的・視覚的に優れたお席です。日本庭園に囲まれた茶室にて呈茶サービス(お茶・お菓子)付。(府民ホールアルティのみの取り扱い) |
チケット取扱 | 京都府立府民ホール 075-441-1414 京都府立文化芸術会館 075-222-1046 ローソンチケット 0570-084-005(Lコード:54841) |
チケット発売日 | アルティメイト優先発売 8月5日(土)10時より 一般発売 8月8日(火)10時より |
お問合せ | 京都府立府民ホール 075-441-1414 (9時~18時/第1・第3月曜日休館) |
主催 | 京都府・創 <(公財)京都文化財団・(株)コングレ共同事業体> 【京都府舞台芸術振興・次世代体験推進事業】 |
助成 | 公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション |
プロフィール
林田明子(ソプラノ)
京都市立堀川高校音楽科(現・京都市立京都堀川音楽高校)卒業。京都市立芸術大学音楽学部卒業、同大学大学院修了。大学院賞受賞。ウィーン国立音楽大学リート・オラトリオ科、並びにオペラ科卒業。現在、ウィーン、京都、東京の三都を拠点に国際的な活動を続けている。日本、欧州各地で70回以上のリサイタルに出演し、いくつかの演奏会はNHK、ドイツ、スペインでFM放送された。オーケストラ、古楽器アンサンブルとの共演、チェコ・オストラヴァ国立歌劇場、ドイツ・ラインスベルグ室内歌劇、オーストリア・チロル音楽祭 in Erl、(財)相模原市民文化財団主催「オペラ実験工房」シリーズをはじめとするオペラ公演でも活躍。その発音の明瞭さ、力みのないリリックな美声と情感豊かな幅広い表現力は国内外の新聞・雑誌批評でも高く評価されている。01年度青山音楽賞、05年度京都府文化賞奨励賞、07年度音楽クリティッククラブ奨励賞受賞。第10回ブラームス国際コンクール歌曲部門第2位、第55回ジュネーヴ国際音楽コンクール声楽部門第2位入賞。パオラ・サロモン・リントベルク歌曲コンクール(ベルリン)第3位(1位なし)。日本シューベルト協会、Accademia di Montegral、日本声楽アカデミー会員。
船橋美穂(ピアノ)
京都市立芸術大学音楽学部ピアノ科卒業。7年間のアメリカ滞在中エール大学大学院を中心に伴奏、室内楽等で活躍。帰国後、国内外の著名な演奏家との度重なる共演、リサイタルの伴奏など多数の演奏会、CD録音、NHK-FM放送に出演。1997年より「サウンド・プリズム」と題したピアノアンサンブルシリーズを主催し、高い評価を得ている。現在、国内外の演奏会で活躍中。藤堂音楽褒賞、京都芸術祭京都府知事賞,チェコ音楽コンクール最優秀共演者賞など受賞。
滋賀県立石山高等学校音楽科非常勤講師、同志社女子大学学芸学部音楽学科嘱託講師。
公演レポート
ALTI芸術劇場 Vol.38 心をつなぐ日本の歌、世界の歌
林田明子ソプラノリサイタル 歌の万華鏡 Vol.1 心震える瞬間
ALTI芸術劇場初登場、京都出身で国際的な活躍を続けておられる林田明子さん、澄みきった声で耳に心地良い歌声を聴かせていただきました。
今回の公演のきっかけが別宮禎夫の「淡彩抄」であったこともあり、淡い色彩をイメージさせるすっきりとした表現でコンサートは始まりましたが、進むにつれて徐々に深みのあるふくよかな歌唱に変わっていきました。
美しく声量豊かな歌声、気持ちの入った表現が曲をより大きなものにし、詩の訴える内容が明確に伝え、お客様の心にあたたかな感動を与えてくださったのではないでしょうか。
また、ピアノの船橋美穂さんのバランス感覚抜群の伴奏は、その絶妙な息づかいや歌との間合いによって、林田さんの歌の表情にさらに深みを与えていました。
息がぴったり合ったお二人が織りなす1曲1曲は大変丁寧な仕上げで、特に後半の「淡彩抄」では深い表現に加えて力強い意志を感じることもできました。秋深まる京都、色とりどりの紅葉同様、輝きと深みのある表現に、「心震える瞬間(とき)」を感じたお客さまも多かったと思います。
次回、林田明子さんの「歌の万華鏡」は2019年1月26日(土)です。原風景や幼少期の思い出、望郷といったテーマで綴る歌の世界をお贈りします。次回のピアノは武知朋子さんです。
豊かな音楽に浸る感動を再び!どうぞご期待ください。