アルティで体感する地点のシェイクスピア!
2013年1月25(金)~29日(火)、「ALTI 芸術劇場 vol.5」を開催いたしました。五日間に亘り、幅広い年齢層からご参加をいただいた第五回は、シェイクスピア劇の殿堂・グローブ座を沸かせた地点の「コリオレイナス」。"かぶりつき"のステージにヤード席というグローブ座さながらに大変身した京都府民ホール・アルティで、地点の迫力満点のパフォーマンスを間近でご堪能いただいた全五公演でした。
アルティもグローブ座さながらに大変身!
地点のシェイクスピア劇「コリオレイナス」
シェイクスピア最後の悲劇となる「コリオレイナス」は、日本では知名度が低いですが、英国では有名劇団が数年に一度手掛ける定番の演目。独裁を目論む戦争の英雄コリオレイナスと民主化を望む民衆との対立をテーマに、社会を人間を読み解くそのストーリーを、地点が斬新なアプローチで怪演します。地点の代表であり演出家でもある三浦基氏のユニークなその演出は、開幕から客席を引き込み、終幕までの二時間余りを魅了し続けました。
舞台を所狭しと動き回るステージングは圧巻でした
シリアスなテーマの中に散見するユーモラスな演出も
客席を劇中の聴衆に見立た演出が更に没入感を増させます
荘厳さに息を飲むシーンも
舞台を所狭しと動き回り場面を創造する地点メンバーらのステージングとコリオレイナス役・石田大氏の圧倒的な存在感、シェイクスピア劇からは想像し得ないアジアチックな衣装と歌舞伎を彷彿させる動き、そして演技を際立たせる照明と絶妙のタイミングを抑えた音楽ーーこれらが絡み合ったステージは実に魅力的で、洋の東西も時代も超えた独特の空間を創り出していました。
プレトークに講演いただいた太田耕人京都教育大学教授
同じく、地点演出家の三浦基氏
本公演直前のプレトーク「公演への誘い」には、25日に太田耕人京都教育大学教授、28日に地点演出家の三浦基氏の両氏を招き、シェイクスピア劇や、その時代背景など、本公演をより楽しむためのお話をいただきました。両講演ともたくさんのご参加をいただき、特に三浦氏の回では当公演の演出家ということもあって、熱心に耳を傾けるお客様の姿が目立ちました。
地点メンバーとの交流会
ワイン片手に和気藹々の楽しいひとときでした
27日には公演終了後に交流会を開催。地点のメンバーらと共に、本公演や舞台裏秘話などを俎上に和気藹々とした交流を図れた会となりました。
次回、ALTI芸術劇場vol.6は、上森祥平、上村 昇、河野文昭、林 裕、藤森亮一ら5人の日本屈指のトップチェリストを迎えます。もちろん、古都ならではおもてなしもご用意。ご興味ご関心のある皆さまのご参加を、心より、京都は中立売り御門前にてお待ちしております。