加藤健一事務所
請願 〜核なき世界〜 "The Petition" by Brain Clark
インフォメーション
今一番大切な「核」の問題を最も身近な家族との問題として捉えた、イギリスの劇作家ブライアン・クラークの代表作を、舞台俳優加藤健一と三田和代が「核問題」をめぐり、戦争と結婚生活について語る2人芝居。カトケンワールドALTI芸術劇場第2幕がここに。
公演名 | ALTI芸術劇場 Vol.15 加藤健一事務所 請願 〜核なき世界〜 ”The Petition” by Brain Clark |
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日時 | 2014年6月21日(土)15:00開演(14:30開場) |
会場 | 京都府立府民ホール アルティ |
作 | ブライアン・クラーク |
演出 | 髙瀬久男 |
出演 | 加藤健一、三田和代 |
料金 | 【全席指定・税込】 前売:5,000円(アルティメイト優待価格:4,500円) 当日:5,500円(アルティメイト優待価格:5,000円) アルティメイト会員詳細へ ※※未就学児の入場はご遠慮ください。 |
チケット取扱 | 京都府立府民ホール 075-441-1414 京都府立文化芸術会館 075-222-1046 チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:435-001) ローソンチケット 0570-000-777(Lコード:51474) |
チケット発売日 | アルティメイト優先発売 一般発売 |
お問合せ | 京都府立府民ホール 075-441-1414 (9時~18時/第1・第3月曜日休館) |
ストーリー
ロンドンの高級住宅街で、静かに暮らす老夫婦。元陸軍大将の夫と、癌で余命三ヶ月と宣告された妻。
ある朝、新聞の核兵器反対の請願広告に妻が署名していた事を知った夫は、大きなショックを受ける。退役軍人として今も国家を支持する立場にある夫は、妻を強く責め付ける。
ありったけのエネルギーを振り絞って署名した理由を夫に訴える妻。50年以上も連れ添って、初めて妻が夫に自分の主張をした瞬間だった。
夫婦の議論が進むにつれて、お互いの知らなかった相手の真実の姿が現れて・・・。
プロフィール
加藤健一
「三田和代さんと一緒なら、
この夫婦の深い愛情のドラマを絶対に
成功させる自身がある」
加藤健一プロフィール
1949年 | 静岡県磐田市に生まれる。 |
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1968年 | 劇団俳優小劇場の養成所に入所。 |
1970年 | 養成所卒業後、つかこうへい事務所の作品に多数客演。 |
1980年 | 一人芝居「審判」上演のため加藤健一事務所を設立。 |
1982年 | 第17回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。(「審判」、つかこうへい事務所「蒲田行進曲」の演技に対して) |
1986年 | 加藤健一事務所俳優教室を開設。 |
1988年 | 昭和63年度文化庁芸術祭賞受賞。(「第二章」の演技に対して) |
1989年 | 文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。(「マイ・ファット・フレンド」、「ステイジ・ストラック」の演技に対して) |
1990年 | 平成2年度文化庁芸術祭賞受賞。(「セイムタイム・ネクストイヤー」の成果に対して) |
1991年 | 加藤健一事務所・江古田スタジオを開設。 |
1994年 | 平成6年度文化庁芸術祭賞受賞。(「審判」の演技に対して) 第29回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。(「パパ、I LOVE YOU!」、「審判」の演技に対して) |
1995年 | 第2回湯浅芳子賞受賞。(1994年の演劇活動の成果に対して) |
2001年 | 平成13年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞。(「すべて世は事も無し」の成果に対して) |
2002年 | 第9回読売演劇大賞優秀作品賞・優秀演出家賞受賞。(「すべて世は事も無し」に対して) |
2004年 | 第3回朝日舞台芸術賞受賞。(「木の皿」、「詩人の恋」の成果に対して) 第11回読売演劇大賞優秀男優賞受賞。(「木の皿」、「詩人の恋」の演技に対して) 第11回読売演劇大賞優秀作品賞・選考委員特別賞受賞。(「詩人の恋」に対して) 平成15年度文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞。(「木の皿」、「詩人の恋」の成果に対して) |
2007年 | 平成19年秋 紫綬褒章受章 |
2010年 | 加藤健一事務所30周年を迎える。 |
2011年 | 加藤健一プロデュース100本記念公演「滝沢家の内乱」を上演。 |
2012年 | 3月、「シェルター」「寿歌」2本立て公演を上演。 5月、「川を越えて、森を抜けて」を上演。(加藤健一・竹下景子 共演) 8月、「シュペリオール・ドーナツ」を小劇場、下北沢 ザ・スズナリにて上演。(加藤健一・加藤義宗 共演) 11月、「バカのカベ~フランス風~」を上演。(風間杜夫・加藤健一 共演) |
2013年 | 3月、「八月のラブソング」を上演。(戸田恵子・加藤健一 共演) 4月、第38回菊田一夫演劇賞受賞。(「バカのカベ~フランス風~」のフランソワ、「八月のラブソング」のロディオン・ニコラエヴィッチの役の演技に対して) |
三田和代
大阪出身。俳優座養成所を経て、1966年日生劇場制作「アンドロマック」で舞台デビュー。以来数々の舞台・テレビ・映画で活躍、いずれも高い評価を受けている。
三田和代プロフィール
1986年 | 紀伊國屋演劇賞 個人賞 |
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1991年 | 菊田一夫演劇賞 |
1994年 | 芸術選奨文部大臣賞 |
1998年 | 読売演劇大賞 最優秀女優賞 |
2001年 | 読売演劇大賞 最優秀女優賞 |
2004年 | 紫綬褒章 |
美術 | 照明 | 音響 | 衣裳 | ヘアメイク | 舞台監督 | 製作 |
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倉本政典 | 古宮俊昭 | 松本 昭 | 竹原典子 | 馮 啓孝 | 鈴木政憲 | 加藤健一事務所 |
公演レポート
ALTI芸術劇場 Vol.15
ゲヴァントハウス弦楽四重奏団 Gewandhaus-Quartett 〜200年を超える伝統 世界最古のカルテット〜
物語は長年連れ添った老夫婦の日常を舞台に展開していきます。核問題に対する夫婦の考えの相違を発端にして、戦争や結婚生活といったキーワードが掘り下げられていくのですが、加藤・三田両氏の演じる老夫婦があまりに自然で、頑固さをぶつけ合う口喧嘩などは本物のそれを目撃しているような錯覚に陥ります(他人の諍いは滑稽に見える、ということでしょうか)。そしてそれだけに、互いを労わる想いが暖かく、死との向き合い方が切なく、胸に迫りました。
公演終了時の様子本公演終了後に開かれたアフタートークで、参加者や進行役から寄せられた質問への加藤・三田両氏の回答をいくつか挙げます。
――なぜこの作品を選んだか
加藤氏:「年齢の重みというか自然さというか、自分自身が演じる役の年齢になるまで、(この作品を演じるのは)温めておこうと思っていました。ですが、〝今〟の時代を考えると、〝今〟やらなきゃなと」
加藤氏:「重いテーマの作品ですね。ましてや台詞だけで進行する二人芝居。テンポよく見せなければ(客席は)最後までもたないでしょう。高瀬さんの演出が光りました(ここで演出の高瀬氏を紹介)」
――リハーサル、台詞などについて
加藤氏:「三田さんは僕の倍くらいの台詞の量。彼女は本当に真面目な方で、僕が現場入りするよりずっと前に現場入りしていて、今日だってそう。だからあまり頑張り過ぎないでと言ってる。頑張り過ぎる人は、エドモンド(加藤氏が演じた役)なんかもそうだろうけど、ポキンと折れちゃう気がするんです」
――演じた役について
三田氏:「(エリザベスは)私とは違いますね(笑)。ガンを宣告されたことを夫に言わないのは、それまでの日常を続けたかったからじゃないでしょうか。夫婦二人でめそめそして暮らしていくよりは、という。だから強い女性ではない、と私は思います」
加藤健一、三田和代両氏による二人芝居『請願』は、全て終了いたしました。
加藤健一事務所次回作は、
2015年8月!
「滝沢家の内乱」出演:加藤健一氏、加藤忍氏
ご期待ください。
次回、ALTI芸術劇場vol.16はチャイコフスキー国際コンクールを制した驚異の新星、ナレク・アフナジャリャンを招いてのチェロリサイタルです。開催日時は2014年10月13日(月・祝)を予定。ご興味ご関心のある皆さまのご参加を、心より、京都は中立売り御門前にてお待ちしております。
ご参加いただいた方々からのメッセージ
- どうしても相容れない価値観をもつ相手と、どう折り合いをつけて生きるのか、最期の時をどう生きるのか、捨てきれない自分のこだわりとどう向き合うのか……。様々なことを考えさせられた舞台でした。お二人のやりとりで進行する二人芝居にいどまれるそのプロ根性(失礼!)にも頭が下がります。良い時間を過ごすことができました。ありがとうございます。(50代 女性)
- 加藤健一さんの舞台は脚本もよく、いつも感動させていただいています。(60代 女性)
- 二人のやりとりだけで情景や感情が浮かんできて、ストーリーが進んでいく。さすがです。事前の新聞のインタビューを読み、期待していましたが、想像以上でした。(50代 女性)
- この時期にこのようなテーマでのお芝居。本当に良かった!! 一人ひとり自分の意見を持つことの大切さを感じました。(60代 女性)
- 三田和代さんのお芝居、トークを拝見拝聴したかたので。とても有意義な時間を過ごせました。(40代 女性)
- 素晴らしい言葉の数々、感動しました。言葉の凄さに音楽を聴いたあとの感動と同じものがあるという体験を初めてしました。(60代 女性)
- お二人の息のあった迫真の演技に心を動かされました。(60代 男性)
- 地下鉄からのアクセスもよく、後方席でしたが、とても観やすい劇場でした。また機会あれば来場したいです。(40代 女性)
- カトケンさんは大好きで、アルティーホールは来やすくて見やすくて好きな劇場です。(40代 女性)
- トークショーがあるのは嬉しいです。(50代 女性)
- アフタートークでより充実(50代 女性)
公演ページ
ALTI芸術劇場 Vol.15
加藤健一事務所 請願 〜核なき世界〜 ”The Petition” by Brain Clark
アルバム
ALTI芸術劇場 Vol.15 加藤健一事務所「請願」~核なき世界~ 公演日の様子