ナレク・アフナジャリャン チェロリサイタル
ピアノ:オクサーナ・シェフチェンコ
インフォメーション
チャイコフスキー国際コンクールを制した驚異の新星
公演名 | ALTI芸術劇場 Vol.16 ナレク・アフナジャリャン チェロリサイタル |
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日時 | 2014年10月13日(月・祝)15:00開演(13:30開場) |
会場 | 京都府立府民ホール アルティ |
演奏 | ナレク・アフナジャリャン(チェロ) オクサーナ・シェフチェンコ(ピアノ) |
プログラム | バッハ:無伴奏チェロ組曲 第一番 黛敏郎:文楽 BUNRAKU ジョヴァンニ・ソッリマ:Alone ショスタコーヴィッチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40 ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op.34-14 ロストロポーヴィチ:ユーモレスク Op.5 ※都合により曲目が変更になる場合がございます。 |
公演当日のおもてなし | 12:30 呈茶サービス(プレミアム席の方のみ) ※14:00までの利用となります。 14:00 公演への誘い(プレトーク) トークゲスト:岡田暁生(京都大学人文科学研究所教授) 15:00 本公演 終演後 交流会(出演者も参加予定) |
料金 |
【全席指定・税込】 |
チケット取扱 | 京都府立府民ホール 075-441-1414 京都府立文化芸術会館 075-222-1046 チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:232-191) ローソンチケット 0570-000-777(Lコード:54510) |
チケット発売日 | アルティメイト優先発売 一般発売 |
お問合せ | 京都府立府民ホール 075-441-1414 (9時~18時/第1・第3月曜日休館) |
主催 | 指定管理者 創 <(公財)京都文化財団・(株)コングレ共同事業体> |
助成 | 公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション【alti classic selection】 |
プロフィール
ナレク・アフナジャリャン Narek Hakhnazaryan (チェロ)
ナレク・アフナジャリャンは2011年、22歳で第14回国際チャイコフスキー・コンクールにてチェロ部門の1位、ゴールド・メダルを獲得し世界の舞台に踊り出た。チャイコフスキー・コンクールで終始感銘を与え続けた審査員の中にはクライヴ・ギリンソン、マリオ・ブルネロ、ダヴィド・ゲリンガス、ラルフ・キルシュバウム、リン・ハレル、クシシュトフ・ペンデレツキが含まれている。彼は大西洋の両岸から賞賛を受け、イギリスのデイリー・テレグラフ紙は彼の演奏を「音楽性と技術の驚くべき結合」と表現し、ワシントン・ポスト紙は「成熟した天才」と評した。
受賞以降、アフナジャリャンは世界中の聴衆を得るようになった。多数のレベルの高い初出演を行った。ワレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団と共演し、コープマン指揮シカゴ響、フェドセーエフ指揮トーンキュンストラー管、ゲルギエフ指揮マリインスキー管、ヴァルチュハ指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団、ヴァン・ズヴェーデン指揮ダラス響、ウルフ指揮ソウル・フィル、ゲルギエフ指揮ロッテルダム・フィル、ニューヨークにあるリンカーン・センターのアリス・タリー・ホールではセントルークス管弦楽団と共演した。また室内楽とデュオ・リサイタルではパリのサルプレイエル、ベルリン・コンツェルトハウス、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館、チボリのバンクーバー・リサイタル・シリーズ、メクレンブルク=フォアポンメルン、シティ・オブ・ロンドン、ヴェルビエ等のフェスティバルで演奏した。
2013/14シーズンのハイライトとしては、トロント交響楽団/レーニンガー、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団/ビエロフラーヴェクの日本公演、エストニア国立交響楽団/ネーメ・ヤルヴィの北米ツアー、アスペン音楽祭祝祭管弦楽団/ロバートソン、そして彼の南米デビューとして、サンパウロ交響楽団と共にレーラ・アウエルバッハ:Last Letterを作曲家と共に演奏する。それに加え、ゲルギエフ指揮のミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団へ再登場してデュティユーの協奏曲を演奏し、マリインスキー管弦楽団/ゲルギエフとはブラームス:二重協奏曲をセルゲイ・ハチャトゥリアンと演奏する。リサイタルのハイライトとしては、東京での王子ホールへのデビュー、ロンドンのウィグモア・ホールでBBCラジオ3への出演、アメリカ合衆国でのラビ二ア・フェスティバル、ザンケル・ホール(カーネギー・ホール中ホール)への出演がある。
アフナジャリャンは1988年アルメニアのエレバンで、父はヴァイオリニスト、母はピアニストという音楽一家に生を受けた。初期の音楽教育をエレバンのサイアト=ノヴァ音楽学校でザレ・ サルキシャンから受け、その後モスクワ音楽院に進んでアレクセイ・セレズニョフに師事した。ロストロポーヴィチ・ロシアン・パフォーミング・アーツ・ファンドから奨学金を受け、2006年アルメニアのアラム・ハチャトゥリアン国際コンクール1位、2006年若き弦楽器奏者のためのヨハンセン国際コンクール1位等を受賞している。2008年のヤング・コンサート・アーティスト・オーディションの1位受賞者として、ジェロームL. グリーン財団賞に援助されたニューヨーク、カーネギーのザンケル・ホールでのコンサートと、ワシントンDCで行われたヤング・コンサート・アーティスト・シリーズでデビューした。ローレンス・レッサーの指導を受け、2011年にニューイングランド音楽院からアーティスト・ディプロマを受領した。
オクサーナ・シェフチェンコ Oxana Shevchenko (ピアノ)
モスクワ音楽院でエレーナ・クズネツォワとセルゲイ・クズネツォフにピアノを、ティグラン・アリハノフに室内楽を学び、卒業した。エリザベス女王皇太后奨学金の援助を得て王立音楽大学でドミトリー・アレクセーエフに師事。12年5月にスイス政府奨学金を受け、ローザンヌ高等音楽院で勉強を続けている。
熱心な室内楽奏者として、これまでにコペルマン四重奏団、プロドスキー四重奏団らと共演。2011年のチャイコフスキー国際コンクールでは、ナレク・アフナジャリャンとで演奏し、最優秀伴奏者賞に輝いた。
スコットランド国際ピアノ・コンクールなど複数のコンクールで1位を獲得している。ウラディーミル・アシュケナージ指揮RCM交響団、マーティン・ブラビンズ指揮BBCスコティッシュ交響楽団、パスカル・ヴェロ指揮仙台フィルハーモニー管弦楽団らと共演してソリストとしても活躍している。
公演レポート
ALTI芸術劇場 Vol.16
ナレク・アフナジャリャン チェロリサイタル
2014年10月13日、「ALTI芸術劇場vol.16」を開催いたしました。
台風19号の接近にも拘わらず、数多くの方々にご来場いただき誠にありがとうございました。悪天の為、予定していた交流会は残念ながら中止となりましたが、たくさんの拍手の中、ALTI芸術劇場vol.16も無事終えることができました。
呈茶サービスは、悪天のため茶室ではなく、レセプションホールから中庭と茶室を眺める形で行い、これまでと違ったお茶会となりました。開場前に今回の出演者、ナレク・アフナジャリャン氏とオクサーナ・シェフチェンコ氏にもお茶を体験していただきました。その折、当初椅子だったのですが、正座をして嗜まれるほど日本文化に興味をお持ちのお二人でした。
プレトークでは、岡田暁生氏(京都大学人文科学研究所教授)より、氏の音楽の楽しみ方や考え方が語られ、これまでと一味違ったプレトークとなりました。今回の演奏曲である「文楽」を、出演者の方々がどうのように解釈して演奏するかなど、同氏ご自身の楽しみについても述べられました。
本公演は、古典のバッハから近代・現代の作曲家の曲と黛敏郎の「文楽」といったバラエティーに富んだ内容の演奏会でした。
曲目変更
ジョヴァンニ・ソッリマ:”Alone” からジョヴァンニ・ソッリマ:ラメンタチオ
黛敏郎の「文楽」では、三味線を彷彿させるチェロが演奏され、あまりにも力が入ったのか、弦が切れるハプニングもありました。その折、ナレク氏の笑顔がこぼれて、観客の方からは好評でした。
<アンコール曲>
チャイコフスキー「ノクターン ニ短調」
パガニーニ「ロッシーニのオペラ“エジプトのモーゼ”の主題による変奏曲」
次回、ALTI芸術劇場vol.17は「現代の最も優れたベートーヴェン弾きの一人」として評される、クリスチャン・レオッタを招いてのピアノリサイタルです。開催日時は2014年10月31日(金)、皆さまのご参加を、心より、京都は中立売り御門前にてお待ちしております。
ご参加いただいた方々からのメッセージ(アンケート回答)
- プレトークは、久しぶりに面白いお話でした。歴史や政治・文化的背景などを踏まえたトークに音楽の世界が広がります。(60代 女性)
- 演奏を聴く前の予備知識というのも考えさせられました。初めての機会だったので、より新鮮に思いました。(60代 男性)
- 「文楽」を弾き始めてすぐに弦が切れるというアクシデントがあったが、とても興味深い曲だった。彼のような外国人が日本人作曲家の曲を弾いてくれることに対し、とても好ましく感じた。ソッリマの「ラメンタチオ」では、チェロを弾きながら歌うという、こういうのは初めて聴いたが面白かった。(50代 女性)
- ソッリマのラメンタチオを聴くことができ、本当に良かったです。BUNRAKUの表現も驚きでした。東洋人でない彼が、あれほど表現するなんて日頃アイデンティティーを意識していない私たちを恥ずかしく感じます。チェロの奥深さが存分に味わえ、京都で彼にお目にかかれ、大変有難い機会でした。(40代 女性)
- 彼の演奏は初めて聴いたが、音色も重厚で感情豊かで引き込まれていくとても魅力的な音楽で感動した。加えて、テクニックも見事で次回来日された時もぜひ聴きに行きたいと思う。(40代 女性)
- 「文楽」が一番心に残った。外国の演奏家があれだけ日本の文楽を理解して弾いているのを見てびっくりした。また、語りの三味線の音をチェロであれだけうまく表現できるなんてチェロってすごいなと思った。(10代 男性)
- 変化に富んだ曲を巧みに演奏していて見(聴き)ごたえがあった。ロシアの作曲家の選曲が良かった。(30代 女性)
- 選曲(あまり聴く機会のない曲が聴けた)。アンコールの2曲も良かった。(60代 女性)
- とても良かったです。和との融合や前衛的な演奏に聴き入ってしまいました。こんなに素敵な演奏なら何度でも来たいです。(30代 男性)
- 観客数と演奏のスペースが丁度よく、音の良さがちゃんと伝わってきました。(50代 女性)
公演インフォメーション
ALTI芸術劇場 Vol.16
ナレク・アフナジャリャン チェロリサイタル
ピアノ:オクサーナ・シェフチェンコ